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幼稚園の送迎バスにもGPSが活用されている!?位置情報を把握するメリットやシステムを詳しく解説

幼稚園の送迎バスにもGPSが活用されている!?位置情報を把握するメリットやシステムを詳しく解説
| 2025.02.09

幼稚園を利用している方は、送迎バスにお世話になっている方は多いでしょう。送迎バスは
家事・育児・仕事と毎日忙しなく過ごす保護者にとって、送迎の時間を節約できる手段として重宝されています。また、近年は多忙な保護者を支えるさらなる手段として、GPS機能が搭載された位置情報管理システムも注目を浴びていることをご存じでしょうか。この記事では、位置情報管理システムの特徴やメリットなどを詳しく解説していきます。

位置情報管理システムとは?

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位置情報管理システムとは位置情報の把握、収集を通じて業務の見える化を図ったシステムです。安全性の向上や利便性につながるため、運送業や不動産業、警備会社などさまざまな分野で利用されています。では、位置情報管理システムはどのような仕組みで作動しているのでしょうか。

位置情報管理システムを動かすGPSとは
位置情報管理システムの内部にはGPSが搭載され、重要な役割を担っています。GPSとは「Global Positioning System」の略称です。日本語では「全地球測位システム」と訳され、地球を周回する人工衛星が24時間休まず発する電波を端末が受信して処理します。そして、位置・距離・時刻などを計算して、現在位置を特定しているのです。

GPSが利用されている最も身近な機器のひとつがスマートフォンです。少し前までは、自身の現在地が特定されることに嫌悪感を抱いていた方も多いでしょう。しかし、現在はGPSがあることで迷わずに目的地に辿りつけたり、家族と位置情報が共有できたり、日々の生活のなかでさまざまな恩恵を受けています。

また、カーナビもGPSが搭載されている代表的な機器です。カーナビがあれば初めての場所でも安心してドライブができるため、レンタカーにも必ず付帯されています。また、遠出の際に迷子防止のために子どもにGPS発信機を持たせる保護者も多いのではないでしょうか。子どもは事故や事件に巻き込まれる可能性が高いため、即座に位置を確認できる機能は保護者にとって大きな安心材料となります。



現在地の特定で、保護者の悩みを解決できる!?
位置管理情報システムは位置情報を知ることで利用者に有益な情報をもたらしたり、スムーズな行動を促せたりするシステムです。では、幼稚園の送迎バスに位置情報管理システムが搭載されることで、保護者が感じるメリットとはなんでしょうか。

最も大きなメリットは送迎バスの時間に合わせられることです。冒頭でも述べましたが、近年は家事や育児はもちろんのこと共働きの家庭が増加し、保護者は多忙を極めています。物価高騰や将来への教育資金の貯蓄のためなど理由はさまざまですが、子どものために懸命に日々を生きているのです。「時は金なり」ということわざがあるように、特に忙しい朝は一分一秒が戦いかもしれません。

弊社が2020年に行った調査でも、送迎バスを利用する保護者が困ったことで最も多かったのが「送り迎えの時間に合わせるのが大変」という回答でした。送迎バスの到着時刻が遅れると待ち時間が長くなり、猛暑だと熱中症になる可能性もあります。寒い地域だと、子どもと一緒に雪のなかで外で待ち続けるのは大変です。いつ到着するのかという情報が得られないと不安になってしまいます。

子育て世代である保護者を取り巻く環境の変化や大変さは幼稚園も理解しているでしょう。幼稚園の仕事は子どもの教育が目的ですが、園児の家族を支える役割も担っています。子育ての悩みがあれば相談に乗り、子どもの様子は幼稚園と保護者で共有できるように配慮しています。保護者が心身にゆとりを持って子育てすることが、子どもの健やかな成長につながるからです。位置情報管理システムは、保護者にとって時間を有効活用できる点で有益に違いありません。つまり、デジタルの力で保護者を支えることができるのです。



位置情報管理クラウドサービス「IHere」/クオリテック株式会社
ここからは弊社が提供している位置情報管理クラウドサービス「iHere(アイヒア)」(http://trasco.jp/iHere/wp/)をご紹介します。「iHere」はスマートフォンを利用して位置情報を確認できるシステムです。主な特徴は以下になります。

・リアルタイムで地図でバス位置確認ができる
・指定したバス停を出発したかを通知してくれる
・バスの利用予約ができる

保護者はリアルタイムで位置情報を得られるため、バス到着予定をできるだけ正確に把握できます。また、外出中でも気持ちに余裕が生まれるため、慌てることもありません。現在地を確認できれば、なかなかバスが到着しないという不安も解消できます。

また、「iHere」は幼稚園にもメリットがあります。保護者が「iHere」を利用して到着時間を間に合わせることができれば子どものスムーズな乗降が実現し、幼稚園は送迎バスを出発させやすくなります。また、保護者がバス位置を把握できることで、バスが定刻運行できていない時などに朝夕の問い合わせが減ることで、職員が園児の対応に集中できます。

保護者は時間の有効活用を、幼稚園は業務の効率化が期待できます。位置情報管理システムのみならず、デジタルの力は双方の利便性を向上させるため、今後もあらゆる場面で重宝されていくのではないでしょうか。


導入に役立つ補助金とは?

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ここまで、位置情報管理システムの仕組みや利便性についてお話してきました。しかしながら、このシステムは幼稚園が導入することが前提であり、その費用は幼稚園が賄わなければいけません。そのため、小規模な園や財政が厳しい場合は、導入を見送らざるを得ないといった状況もあるでしょう。そこでご紹介したいのが国によって設けられた補助金制度です。

急速に発展している「ICT」とは
「iHere」のような位置管理情報システムは、スマートフォンに搭載されたGPSを利用したシステムです。GPSはICT(Information and Communication Technology)という技術の一部であり、情報通信技術と呼ばれています。インターネットを活用して人と人、人とものをつなぎ、情報をやり取りする技術の総称です。現在、この技術を利用したシステムに補助金が出されています。


「教育支援体制整備事業費交付金(ICT化推進)」/文部科学省
ICT化を推進するための交付金をICT補助金と言います。主な目的は、現場の業務負担を軽減して、教育の質の向上につなげることです。長年問題視されている幼稚園の人材不足には、正直なところ解決の目途は立っていません。その代わり、ICTの力を活用できる場面は積極的に活用し、職員の負担軽減につなげることでスムーズな運営に活かしてほしいという狙いがあります。

幼稚園においては管轄の文部科学省より、「教育支援体制整備事業費交付金(ICT化推進)」という名目で補助金が支給されています。位置管理情報システムは対象であり、金額は1施設あたり最大100万円です。都道府県によって補助金額が異なる場合があるため、詳しくは問い合わせください。職場の労働環境を整えることは経営側の義務です。働きやすい環境が整うと職員のやりがいにつながり、人手不足にも歯止めがかかるかもしれませんね。

未来を担う子どものためにできること

幼稚園は小さな子どもが相手なので、明確なマニュアルは存在しません。子どもが相手の仕事や子育ては未知数です。1歩進んで1歩下がって、もしかしたらまた1歩下がるかもしれません。各々に個性があるからです。そのため、成長著しい時期を支え、乗り切るためには保護者と幼稚園は手を取り合っていく必要があります。位置情報管理システムは双方を支える役割のひとつです。位置情報の把握は保護者に安心感をもたらすため、信頼関係の構築にもつながるでしょう。ぜひ、導入をご検討ください。

東明エンジニアリング株式会社
ITソリューション部

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