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幼稚園の送迎手段にお悩みの方へ!/保護者の不安と負担を軽減できる、画期的なシステムをご紹介します
幼稚園は文部科学省が管轄する教育機関です。満3歳から入園可能で、就学前に人との関わりやルールを学び、心身の基礎を築きます。子どもにとって社会化の第一歩と言えるため、保護者にとって幼稚園選びは重要な分岐点でしょう。
今回は、幼稚園の決め手で重要視される送迎手段と保護者の不安軽減につながるシステムをご紹介します。
幼稚園の送迎手段
幼稚園の送迎は日課のため、入園前に確認しておきたい項目です。子どもに負担にならないように、生活リズムに合った送迎手段を選ぶ必要があります。主な送迎手段は以下の4つです。
・徒歩
・自転車
・自家用車
・送迎バス
適切な送迎手段を選べるように、特徴を把握していきましょう。
徒歩
徒歩は幼稚園と自宅が近いときに用いられる送迎手段です。子どもと一緒に散歩しながら登園できるため、ゆっくりと会話が楽しめるメリットがあります。道端に咲く花を見つけたり、いつもと違う道で冒険のような気分を味わえたり、子どもの好奇心が広がるきっかけにもなるでしょう。
徒歩を選ぶ際は、子どもが無理なく歩ける距離か確認する必要があります。途中で疲れてしまうと、保護者は子どもを抱えて歩かなければなりません。また、雨や雪の日は子どもを連れて歩くと通常より時間がかかったり、濡れて風邪を引いたりする可能性があります。悪天候に備えて、徒歩以外の送迎手段を確保しておきましょう。
自転車
自転車での送迎は、徒歩だと少し遠いと感じる場合におすすめです。交通状況にもよりますが、送迎時間は徒歩の1/3程度におさえられます。子どもとの寄り道を控えたいときにも有効です。
自転車での送迎では、道路交通法に従って乳幼児座席の設置とヘルメットの着用が義務づけられています。また、雨天時でも自転車での送迎は可能ですが、レインコートを着用したり、カバーを被せたり、濡れないための対策が必要です。滑って転んだり、視界不良で歩行者と接触したりする危険性も考慮しておきましょう。
徒歩と自転車は、行きも帰りも同じ送迎手段を使う場合、保護者は1日に2往復する必要があります。幼稚園の基本教育時間は9時から14時までの5時間程度です。(預かり保育を除く)この時間内に2度、幼稚園に向かわなければいけないため、時間に余裕を持って行動しましょう。
自家用車
自家用車は、自宅から幼稚園までドアtoドアで移動できるため、外を歩く必要がほとんどありません。悪天候でも子どもに負担がかからず、荷物が多い日でも気にせず送迎できます。自家用車の保有率が高い地方においては、送迎に利用する家庭が多いようです。
自家用車は交通状況に非常に影響されやすい送迎手段です。交通事故に巻き込まれたり、無理な運転で加害者になったりという可能性もあるため、ギリギリの行動は避けましょう。また、自家用車を利用する際は、幼稚園に保護者専用の駐車場があるか確認が必要です。用意されていない場合は、近辺に駐車できる場所はあるか情報を得ておきましょう。
送迎バス
送迎バスは決められたバス停で子どもを引き渡すため、保護者が幼稚園まで赴かない送迎手段です。保護者は子どもをバス停まで連れていけばいいので、送迎時間を節約できるメリットがあります。保護者が体調不良で直接送迎するのが困難な場合も、送迎バスに乗せれば子どもを登園させられるので助かるという声も聞かれます。
送迎バスの有無を条件に幼稚園を選ぶ保護者は多いでしょう。都市部においては自家用車を所有していないファミリー層が49%と半数近くに上ります。悪天候で徒歩や自転車での送迎が困難な場合は、送迎バスがないと登園できません。
また、幼稚園は保育園よりも施設数が1/4以下と少なく、減少傾向にあります。近辺に入園可能な幼稚園がない場合は遠くに通わなければいけないため、送迎バスがないと非常に不便です。送迎バスは最後の砦と言ってもよいのではないでしょうか。
ただし、送迎バスの運行率は1877施設のうち352施設と2割弱にとどまっており、決して高いとは言えません。運転手の確保や業務負担の増加などの理由が考えられ、需要と供給が見合っていないことが伺えます。
送迎バスの運行を支援するシステム3選
ご紹介した4つの登園手段の中で、送迎バスは幼稚園が直接関わる送迎手段です。バス停で保護者から子どもを預かると、幼稚園は送迎時から安全を確保する義務が発生します。無事に幼稚園に送り届け、帰りは元気なままで保護者に子どもを返さなければいけません。
幼稚園の目的には保護者を支えることも含まれるため、ニーズに応じて送迎バスを積極的に運行させたいでしょう。しかしながら、運転手の確保や業務の増加、事故への懸念から、送迎バスの運行に消極的な幼稚園もあるのではないでしょうか。
このような問題の解決には、デジタル化が鍵を握っています。近年は、幼稚園の業務負担を減らすために国が積極的にデジタル化を推奨しており、送迎バスも例外ではありません。ここからは、送迎バスの運行を支援する、以下の3つのシステムをご紹介します。
・安全装置
・位置情報管理情報システム
・登園管理システム
送迎バスの円滑な運行のために参考にしてください。
安全装置
安全装置とは車内に人が取り残されるのを防止するための装置です。
安全装置は令和5年4月1日に「こどものバス送迎・安全徹底プラン」によって義務化されました。義務化の要因は、送迎バスの置き去り事故です。2021年に福岡県の保育園、2022年に静岡県の幼稚園で子どもがバスの中に置き去りにされ、熱中症により亡くなる事故が起きています。
直接的な原因はバス降車時の車内確認不足です。福岡県の事故では当時の運転手が送迎に不慣れのため、車内確認をし忘れたと供述しています。痛ましい事故が二度と起きないようには、安全装置による抑止力が必要とされているのです。
安全装置は2種類あります。降車時確認式はエンジンが停止した後、運転手や添乗員に車内確認を促す警報を発し、見落としを防ぐように促します。自動検知式はカメラなどのセンサーで車内を検知して異常を知らせるため、見落としが起きてしまったときに有効です。
位置情報管理システム
位置情報管理システムとは位置情報の把握、収集を通じて業務効率化を図るシステムです。
業務負担が軽減すると作業効率が上がり、安全性の向上も期待できます。
弊社では、位置情報管理クラウドサービス「iHere(アイヒア)」を提供しています。「iHere」には乗降予約機能が搭載されており、乗車人数の把握が可能です。利用者がバス停に現れなくても延々と待ったり、何か起きたのではないかと不安になったりする必要がありません。また、利用者がいない場合はバス停のスキップが可能です。。
保護者がバスの位置情報を把握する事で、運行が予定通りでない時の園への問い合わせなどを減らせるため、職員が園児の対応に集中できます。「iHere」は現在地をリアルタイムで確認できるため、保護者は送迎時間に合わせて行動できるメリットもあります。なかなか送迎バスが到着しない場合も、現在地が把握できれば不安解消につながりますね。
登園管理システム
登園管理システムは、子どもの出席日数や降園時刻などを管理するシステムです。
これまではアナログで管理されることが多く、手間がかかる点から職員の業務負担が懸念されていました。現在は「こどものバス送迎・安全徹底プラン」でも導入が推奨されており、幼稚園におけるデジタル化の先駆けと言っても過言ではありません。
登園管理システムは送迎バスの運行に直接関与しません。しかし、相次いで起きた置き去り事故を受けて、子どもの安否確認に役立つことが明らかとなっています。欠席連絡を受けていないのに出席が確認できなければ、職員は速やかに保護者に連絡をとります。送迎バスを利用していた場合は置き去りの可能性もあるため、すぐに確認に向かえるのです。
出欠確認はヒューマンエラーが起きやすいとされています。登園管理システムはタブレットやパソコンなどで一元管理できるため、可視化することで連絡ミスの可能性は減るでしょう。送迎バスの置き去り事故を防ぐ間接的な抑止力が期待できます。
まとめ
幼稚園の送迎手段は毎日の業務であり、通いやすさや生活リズムに適した手段を選ぶことが大切です。送迎バスはひとつの方法であり、多忙な保護者を支える送迎手段として重宝されています。
運転手の確保や命を脅かす危険から尻込みする可能性もあるでしょう。しかし、システムの積極的な活用で、幼稚園の業務負担や保護者の心理的不安は減るのではないでしょうか。導入する際は補助金制度も設けられているので、よりよい運営のためにぜひご活用ください。